名前

部屋に戻り、灯りをつける。
慣れた仕事を無難にこなした一日だ。疲れなんてない。リクライニングチェアの上で体を伸ばす。でも、解放感は、あるさ。
DVDレコーダーで録画した番組をチェックする。映画なんて、たいがい駄作さ。見れるものなんて10本に1本もありゃしねえ。
デトロイト・コップ・シティ?ふん、題名だけは、一丁前だな。見てやるか。

これがサミュエル・L・ジャクソンが演じる狼のような捜査官と歯科医療器具のセールスマンの中年おやじが偶然組んで、銃の密売組織を壊滅させるという映画で、笑えた。

久しぶりの満足感に浸りながら、リクライニングを更に深く傾け、エンディングの役者の名前が連なる字幕に目を向けていた。延々と続くやつだ。
映画というものは、なんと多くの人々が莫大なエネルギーを費やしてできるものなのだろうか、という感慨をいつも持つ。
その時、不意にある名前が俺の目に飛び込んできた。あの名前は・・・・たしか・・・いや、そんなはずは・・ ありえねぇ、絶対ありえねぇ!      Eric Potechin
エリック・ポテチン・・・・んな名前があったなんてーーーー


2010.4